日本では10月がピンクリボン月間って知っていましたか?
ピンクリボン運動とは?
ピンクリボン運動(Pink Ribbon Movement)とは、乳がんの啓発と予防を促進するための国際的な運動です。乳がんの早期発見と女性の健康意識向上を目指し、ピンクのリボンをシンボルとして啓発キャンペーンや検診プログラムの普及を推進しています。今回は、ピンクリボン運動についてご紹介します。
ピンクリボン運動の役割とは?
乳がんに対する意識向上
ピンクリボン運動は、乳がんに対する意識を高め、早期発見と予防の重要性を広く伝える役割を果たしています。乳がんの最新医療トピックスを動画で紹介したり、ゲストと乳がん専門医とともにブレスト・ アウェアネス(女性自身が自分の乳房の状態に日ごろから関心をもち、乳房を意識して生活すること)について学ぶピンクリボンセミナーなどが提供されています。10月のピンクリボン月間には、プロモーション活動として街の一部をピンク色の装飾やライトアップし、これらの活動を通して乳がんのリスクや検診の必要性を伝え、早い段階での発見と対処を促進しています。
定期的な検診の普及
日本では毎年9万人以上が乳がんに罹患しています。これはさらに年々増加傾向にあり、今では9人に1人が乳がんにかかると言われています。しかし日本の乳がん検診受診率が先進国の中でも極めて低いレベルであることがわかっています。女性が定期的に乳がん検診を受けることを奨励し、検診プログラムの提供を増やす役割を果たしています。検診施設の数を増やし、検診の手続きを簡素化するなど、アクセス性を向上させる努力が行われています。
▲ピンクリボンフェスティバル公式サイトより参照
乳がんにかかった人への支援と情報提供
乳がんになったに対する支援を提供し、情報を共有し、共感の場を提供する役割も果たしています。乳がんになった人が体験した困難や不安に対して、理解とサポートを促し、本人と周りの人の治療と生活や仕事との両立も支援する役割も担っています。がんと診断されたからといって、自分の仕事ややりたいことをあきらめなくても良い時代です。乳がんの治療は医学の進歩とともに飛躍的に向上しており、治療の選択肢も様々です。しかし近年はあちらこちらで多くの情報が飛び交っており、何を信じたら良いのかわからなくなることも。科学的に根拠のある情報を選ぶように心がけることも大切です。
また、毎月19日をピンクの日(PINK DAY)として定期的なブレストチェック(乳房のチェック)を推奨しています。ピンクの日を広めるためのキャンペーンなども実施されているので、興味のある方はチェックしてみてください!
ピンクリボン運動は乳がんに関する啓発と支援において重要な役割を果たし、女性の健康に貢献しています。そのシンボルであるピンクリボンは、世界中で乳がんへの意識を高め、予防と早期発見に尽力しているとても社会貢献性の高い活動です。
日本は国際的にみても未病や病気の予防への関心が低いと言われています。それは教育不足、病気の治療に焦点が当てられている医療制度、忙しいライフスタイル、病気への恐怖、長時間労働などの要因によるものが考えられます。乳がんをはじめ、予防に対する啓発と教育を強化する文化を取り入れることで、日本人のウェルビーイングはこれからもっともっと向上するはずです。
ピンクリボン運動は、各地域や団体、各年度でさまざまな取り組みを行なっています。興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。