「自分が踏ん張らなければ」
「上司なんだから弱音を吐けない」
「部下の前では冷静でいないといけない」
そんな思いで頑張り続けている管理職の方ほど、
ある日、突然限界を迎えることがあります。
実はそれは、意志の弱さでも、能力不足でもありません。
心理学的に説明できる、非常に起こりやすい状態なのです。
我慢強い上司が評価されやすい職場の落とし穴
多くの職場では、次のような管理職が「良い上司」とされがちです。
- 感情を表に出さない
- 部下の不満を受け止め続ける
- 自分のつらさは後回しにする
- 板挟みでも文句を言わない
一見、理想的に見えるかもしれません。
しかしこの状態が長く続くと、心が静かに消耗していきます。
キーワードは「感情労働」
この背景にあるのが、感情労働(Emotional Labor)という概念です。
感情労働とは、
本心とは別の感情を、役割として表現し続けること
を指します。
管理職は日常的に、次のような感情労働を担っています。
- 不安でも「大丈夫」と振る舞う
- 怒りがあっても冷静に対応する
- 納得できなくても組織の代弁者になる
- 部下の感情を受け止め続ける
この「感情の抑制と調整」が、
知らないうちに大きな心理的負荷となっていきます。
なぜ我慢強い人ほど限界を迎えるのか

我慢強い管理職ほど、次の特徴があります。
- 限界のサインに気づきにくい
- 助けを求めるのが遅れる
- 「まだ大丈夫」と自分に言い聞かせる
その結果、
小さな疲労が蓄積し、ある日突然崩れるのです。
これは、メンタルヘルス不調の相談現場でも非常によく見られるパターンです。
心理的安全性が管理職にも必要な理由
心理的安全性という言葉は、部下向けの概念として語られがちです。
しかし本来、心理的安全性は管理職にも必要です。
ハーバード・ビジネス・スクール教授 :エイミー・C・エドモンドソン(Amy C. Edmondson)が提唱した心理的安全性とは、
罰や否定を恐れずに本音を表現できる状態
管理職が弱音を吐けない職場では、
組織全体のメンタルヘルスも悪化しやすくなります。
管理職ができる3つのセルフケア視点
① 「我慢=正解」という思い込みを疑う
耐えることと、健全であることは別です。
我慢が続いている状態自体が、サインである場合もあります。
② 感情を言語化できる場を持つ
同じ立場の管理職同士、外部相談、専門家との対話など、
感情を出しても評価されない場が必要です。
③ 個人の問題にしない
管理職の疲弊は、個人の弱さではなく構造の問題です。
まとめ|限界まで我慢する前に
我慢強い上司ほど、静かに追い詰められていきます。
それは責任感の強さゆえであり、
決して否定されるものではありません。
だからこそ必要なのは、
「もっと頑張ること」ではなく、
頑張らなくても回る関係性と仕組みをつくること。
管理職向けメンタルヘルス研修・支援について
メディワークでは、
- 管理職向けメンタルヘルス研修
- 感情労働を理解するワークショップ
- 1on1面談・関わり方支援
- 外部相談・管理職支援体制の構築
を通じて、
我慢に頼らない組織づくりを支援しています。
「これ以上、管理職を疲弊させたくない」
そう感じている方は、お気軽にご相談ください。
メディワークでは、ヘルスケアの専門的な知識を持った専門家が企業や組織のチームの成功をサポートしています。
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